日本とタイの食生活の違いは大きいようで、実は思っているほど遠くない
国際結婚を考えるとき、意外と多くの人が気になるのが食生活です。結婚は毎日のことですから、食が合うかどうかはやはり気になります。どんなものを主に食べているのか、味つけはどう違うのか、日本人がタイで暮らして困らないのか。そういった不安は、とても自然なものだと思います。
たしかに、日本とタイの食生活にははっきりした違いがあります。主食である米も違えば、味の組み立て方も違います。日常的に食べる料理、使う調味料、食事のテンポ、外食との距離感もかなり違います。ただ、その一方で、実際に見ていくと、思っているほど極端に合わないわけでもない、というのが率直なところです。
むしろ今のタイは、昔に比べて食の選択肢がかなり広がっています。日本人が感じる「食の不安」は、完全になくなるわけではないにしても、自分で調整しやすい時代になってきています。だからこそ、日本とタイの食生活の違いは、怖がるよりも知っておくほうがずっと前向きです。
まず大きいのは、同じ米でも日本米とタイ米では性格がかなり違うこと
日本とタイの食生活の違いを考えるとき、まず思い浮かぶのが米の違いではないでしょうか。日本米は、粘りがあり、ふっくらしていて、おかずと一緒に食べることを前提にしたおいしさがあります。一方でタイ米は、粒が長めで、比較的さらっとしていて、香りや軽さが特徴です。
この違いはかなりはっきりしています。日本人にとっては、日本米のほうがやはり食べ慣れていて安心感があると思いますし、タイ米に最初は戸惑う方もいます。特に昔の日本では、タイ米に対して「パサつく」「炒め物向きで普通のごはんには合いにくい」といった印象を持った人も多かったと思います。
ただ、それはそれとして、タイ米にはタイ米の良さがあります。カレー、炒め物、スープ系の料理、屋台料理などとはかなり相性が良く、食べ方をタイの料理に合わせると、むしろとても理にかなっていることが分かります。つまり、どちらが上というより、料理との相性が違うのです。
タイの食は、辛いだけでも酸っぱいだけでもなく、思った以上に幅がある
タイ料理というと、辛い、酸っぱい、香草が強い、そういう印象を持つ日本人男性も多いと思います。もちろんそれは一面としてありますし、実際にタイ料理の魅力でもあります。ただ、タイの食生活全体をそうした強い味だけで見ると、少しもったいないところもあります。
実際には、軽い炒め物、やさしいスープ、鶏や豚を使った日常的なおかず、ごはんに合うシンプルな料理も多くあります。屋台の料理でも、見た目より食べやすいものはかなりありますし、毎日が刺激の強い料理ばかりというわけではありません。
ですので、日本人が思っている以上に、タイの食は日常向きです。旅行で食べる派手な料理だけがすべてではなく、現地の人たちが普段食べているものの中には、十分に日本人の口にも合いやすいものがあります。
昔より今のタイの食環境はかなり整ってきている
これは大きな変化だと思いますが、今のタイは、昔に比べて食の環境がかなり整ってきています。冷蔵や冷凍の流通、保管の安定、食材管理の感覚、外食の水準など、全体的に底上げされてきた印象があります。
昔は、暑い国ならではの保存の難しさや、食材の扱いの粗さを感じる場面もあったかもしれません。ただ、今は流通も発達し、設備面もかなり変わってきています。その結果、料理全体の安定感や食べやすさも上がってきたと感じる人は多いはずです。
さらに、タイは観光地でもあり、多くの外国人が訪れる国です。そうした背景もあって、食の水準や見せ方、味のまとめ方も以前より洗練されてきています。現地向けの料理でも、昔より食べやすくなったと感じる日本人は少なくないと思います。
日本人が思うほど、タイで「食が合わない」という問題は大きくない
タイに住むと聞くと、食事が合うかどうかをかなり心配する方もいます。ですが実際には、思っているほど大きな問題にならないことも多いです。なぜなら、タイには今、いろいろな食の選択肢があるからです。
タイ料理だけでなく、和食、洋食、ファストフード、ショッピングモールのレストラン、カフェ、日系チェーンなど、選べる幅はかなりあります。ローカルに寄せることもできますし、少しお金を出して日本に近い味を選ぶこともできます。
つまり、食生活は「全部を現地に合わせる」か「全部を日本に寄せる」かの二択ではありません。自分の体調や気分、その日の都合に合わせて選べる。その柔軟さがあるだけでも、食のストレスはかなり減ります。
タイの日常の食卓を知ると、思った以上に暮らしやすさが見えてくる
タイの食生活を考えるとき、観光客向けの派手な料理だけを見ていると、本当の暮らしやすさは分かりにくいところがあります。むしろ、屋台で売られている料理や日常の食卓に並ぶものを見ると、現地の生活がぐっと現実的に感じられます。
ガパオ、麺類、スープ、軽い炒め物、野菜のおかず、ちょっとした甘いもの。こうした日常の食事は、日本人が思う以上にバランスよく、選択肢も豊富です。毎日が特別な料理の連続というわけではなく、生活の中に自然に馴染んだ食べやすいものが多いというのが、タイの食文化の特徴だと思います。
こうした日常の食に触れていくと、「タイに住んだら食で困るのではないか」という不安はかなりやわらぎます。むしろ、慣れてくると選ぶ楽しさのほうが大きくなっていくこともあります。
和食が恋しくなっても、今は昔ほど困らない
どうしても日本食が恋しくなることはあると思います。これは自然なことです。米、味噌、醤油、だし、麺類、漬物、そういったものがふと食べたくなるのは、日本人として当然です。
ただ、今は昔と違って、日本食を完全に諦めなければならない時代ではありません。現地で手に入るものもありますし、外食でも日本食を選べる場面がかなり増えています。もちろん日本より高くつくことはありますが、手に入らないわけではありません。
さらに、いまは一時帰国もしやすくなっていますし、帰ったときに必要なものを持ち帰るというやり方もできます。つまり、食に関しては「向こうへ行ったら終わり」ではないということです。この感覚は、タイ移住や国際結婚を考えるうえでかなり大きな安心材料になります。
自分で作れる人ほど、食の不安はかなり減らせる
もし料理が少しでもできるなら、食の不安はかなり小さくできます。今は動画もありますし、レシピも簡単に調べられます。完璧な料理人でなくても、自分が食べたい味に寄せることは十分にできます。
たとえば、日本の家庭料理を完全再現できなくても、近い味にすることはできますし、逆にタイの食材を使って日本人向けに調整することもできます。そうやって少しずつ自分なりのやり方を作っていくと、生活はかなり安定します。
結婚生活では、食事の不満が積もると地味に効いてきます。だからこそ、自分でもある程度解決できる力があると強いです。食に関して神経質になりすぎなくてもいい理由のひとつは、今は自分で調整できる幅が広いからです。
食の違いは不安材料でもあるが、実は会話や理解のきっかけにもなる
日本とタイの食生活には違いがあります。ただ、その違いは不安材料であると同時に、関係を深めるきっかけにもなります。何が好きなのか、何が苦手なのか、どういう味で育ってきたのか。そうしたことを話すだけでも、相手の背景や価値観が見えてきます。
たとえば、日本の米の食べ方や味噌汁の感覚を相手に伝える。逆に、タイの屋台料理や家庭料理について教えてもらう。そうしたやり取りは、単なる食事の話ではなく、文化そのものを知ることにもつながります。
結婚は結局、違う背景を持つ二人が生活を作っていくことです。だから、食の違いも、合わせなければいけない問題としてだけ見るのではなく、一緒に楽しめる違いとして受け取れると、かなり前向きになります。
結局は、食をどう合わせるかではなく、どう一緒に楽しむかが大切
日本とタイの食生活はたしかに違います。米も違えば、味つけも違うし、食事の習慣も違います。ただ、今の時代はその違いがそのまま大きな壁になるとは限りません。選択肢が増え、流通が整い、調べれば作れて、帰国もできる。そういう環境があるからです。
だから、食が合うか合わないかを必要以上に怖がらなくてもいいと思います。大切なのは、どちらか一方に全部合わせることではなく、一緒に食べられるものを見つけていくことです。日本食が欲しければ工夫する。タイ料理が好きになれば楽しむ。その柔軟さがあれば、かなりうまくいきます。
食生活は、結婚生活の不安にもなりますが、同時に二人の楽しみにもなります。そう考えると、日本とタイの食の違いは、乗り越えるものというより、一緒に馴染ませていくものなのかもしれません。
コメントを残す