育児に正解はない|大体でいいと思えた時に、親子は少し楽になる
育児をしていると、これで合っているのかなと不安になることがあります。
もっとちゃんとしなきゃ。もっといい声かけをしなきゃ。怒りすぎたかもしれない。甘やかしすぎたかもしれない。そうやって毎日の中で小さく反省している親は多いと思います。
でも、育児には本来、はっきりした正解はありません。
もちろん、やってはいけないことや、守るべきことはあります。ただ、それ以外の多くは、その子の性格や、その家庭の空気や、その時の状況によって変わっていくものです。
だからこそ、育児は「正しくやるもの」というより、「その時々で向き合いながら育っていくもの」なのかもしれません。
大体でいい
育児は毎日続きます。
一日だけ頑張ればいいものではないし、気合いだけで全部乗り切れるものでもありません。だからこそ、大体でいいと思えることは、とても大事なことだと思います。
ちゃんとご飯を食べた。ちゃんと寝た。今日も無事だった。もうそれだけで十分な日ってあります。あれもできていない、これも足りていないと全部を見始めると、親の方が苦しくなってしまいます。
大体でいいというのは、雑でいいとか、手を抜いていいということではありません。親が潰れずに続けていくための考え方です。毎日100点なんて取れないし、取らなくていい。70点でも60点でも、続いていくことの方がずっと大事です。
優しくすれば優しい子になる
子どもは、親の言葉そのものよりも、親の空気を見ていることが多いと思います。
どんな顔で話すのか。どんなふうに怒るのか。失敗した時にどう受け止めるのか。そういう小さな積み重ねを、想像以上によく見ています。
だから、優しくされて育った子は、やっぱり優しさを覚えやすいのだと思います。落ち着いて話しかけられた子は、落ち着いた言葉を覚えやすいし、否定ばかりされるより、認められながら育った方が、心はやわらかく育ちやすいのではないでしょうか。
もちろん、優しくしたから絶対に優しい子になる、と言い切れるほど単純ではありません。性格もあるし、環境もあるし、その時々の影響もあります。
それでも、優しさの中で育つことに意味があるのは確かだと思います。怒鳴られ続けるより、安心できる空気の中で育つ方が、子どもの心は落ち着きやすいはずです。
期待する理由は何なのか
親は子どもに期待します。
それは自然なことです。幸せになってほしい。困らない人生を歩いてほしい。自分より苦労してほしくない。そういう気持ちは、やはり愛情から来ていることが多いと思います。
でも、その期待は本当に全部が全部子どものためなのかなと、一度考えてみてもいいのかもしれません。
自分ができなかったことをやってほしい。自分が叶えられなかった夢を叶えてほしい。ちゃんとしている親だと思われたい。周りに恥をかきたくない。そういう気持ちが、まったくないとは言い切れないと思うんです。
だから、期待は愛情でもあるけれど、場合によっては親のエゴにもなります。
ここを間違えると、子どもが苦しくなります。親の期待に応えられない自分はダメなんだと思ってしまうと、自己肯定感がどんどん下がっていくことがあります。

子どもは親の作品ではない
育児をしていると、つい子どもを「こう育ってほしい」という気持ちで見てしまうことがあります。
勉強ができてほしい。ちゃんとしてほしい。礼儀正しくあってほしい。周りから褒められる子でいてほしい。そういう気持ちはよくわかります。
でも、子どもは親の作品ではありません。
親の理想をそのまま形にするために生まれてきたわけではないのです。もちろん、しつけや教育は必要です。社会の中で生きていくために教えることもたくさんあります。ただ、それと「思い通りにしたい」は少し違います。
親が期待しすぎるほど、子どもは苦しくなることがあります。期待に応えられない自分はダメだと思ってしまうこともあります。
だからこそ、親はときどき自分に問い直した方がいいのだと思います。この期待は、本当にこの子のためなのか。それとも、自分の不安や見栄のためなのかと。
うまくいかない日があって当たり前
育児には、うまくいかない日がたくさんあります。
やさしくしたいのに、余裕がなくてきつく言ってしまう日。話を聞こうと思っていたのに、時間に追われて流してしまう日。そんな日もあります。
でも、それで全部がだめになるわけではありません。
あとからごめんねと言えればいい。次は少し違う言い方をしてみようと思えればいい。完璧じゃなくても、やり直そうとする姿はちゃんと伝わります。
親も人間です。疲れる日もあれば、機嫌の悪い日もあります。だから、失敗しないことよりも、失敗のあとにどう戻るかの方が大事なのかもしれません。
最後に
育児に正解はありません。
だからこそ、全部を完璧にしようとしなくて大丈夫です。大体でいい日があっていい。うまくいかない日があっていい。優しくできない日があっても、また戻ればいい。
そして、子どもに期待するときは、その期待が本当に子どものためなのか、それとも親のエゴが混ざっていないかを、少しだけ立ち止まって見てみることも大切です。
優しくすれば、優しさは伝わっていきます。安心を与えれば、安心の中で育っていきます。それだけでも、十分に意味のある子育てなのだと思います。
親も子どもも、完璧じゃなくていい。少しずつ育っていけば、それでいいのではないでしょうか。
